メスを使わずに効果的にたるみやしわ、エラを改善する施術方法として、ボトックス治療が急速に注目を集めています。ボトックス治療とは、食中毒の原因として有名なボツリヌス菌を、医療や美容整形の分野に有効的に利用した治療法をいいます。生物毒の中でも特に毒性の強い菌を医薬品に転用するというのは、青カビからペニシリンをつくるという以上の驚きがあります。ボツリヌス菌から産出される毒素・ボツリヌストキシンは、筋肉の動きを抑制する筋弛緩作用を持っており、この作用が美容整形に使われるのです。
ボツリヌストキシンの毒性を生化学的処理で消除し、筋弛緩作用だけを残したボトックス薬剤は、筋肉に注入することでその動きを麻痺させる効果があります。顔面神経痛などの筋肉の痙攣を抑制する目的でボトックスは開発されましたが、動かしたくない表情筋などの動きを持続的に抑制し、筋肉の緊張を緩ませる作用が、美容整形にも応用されているのです。過度に発達した表情筋を弛緩させることによって、しわやたるみ、張ったエラを改善するという仕組みです。
生物毒由来であるボトックスの薬剤注射の効果は、3か月から6か月程度です。ボトックス治療は効果が永久に持続するわけではないので、定期的に薬剤を注入することで改善状況をリレー的に維持していきます。ボトックス薬剤は、もともとが猛毒であると同時に、不適切な箇所に注入すれば不適切な筋弛緩作用が出てしまいますから、安全な状態で美容施術を受けるには、腕の立つ美容外科医を選ぶ必要があります。経験豊かな美容外科医は、注射箇所や分量などの知見にも富んでおり、安心してプチ整形を任せられます。